【横浜市戸塚区】サイディングとモルタルが混ざる外壁を、1つの家として塗り分けるコツ

この記事の結論

  • サイディングとモルタルは、継ぎ目の作り・傷み方・合う下塗り材が違います。同じ塗料を同じように塗るだけでは、どちらかに無理が出ます。
  • 「1つの家として塗り分ける」とは、見た目の色はそろえ、下地の処理と下塗りは素材ごとに変えることです。
  • 2つの素材の境目は、建物の動きの差が出やすい場所です。境目の処理を先に決めてから、色の分け方を決めます。
  • 色の境目は、素材の境目や部材の線に合わせると、仕上がりが自然になります。

戸塚区の「サイディングとモルタルが掛け合わされた家」

株式会社G.B.S の長谷川です。

戸塚区のW様邸は、サイディングの外壁とモルタルの外壁が掛け合わされた、個性的なお住まいでした。W様が選ばれたのは、色やデザインを変える工事ではなく、新築当時の外観に戻す「原状回復」を軸にした塗装です。見た目を戻しながら、目に見えない「耐久力」を上げることを目指しました。

施工前から施工中まで、W様と密に打ち合わせをしながら進めました。この記事では、素材が混ざる外壁を1つの家としてまとめる塗り方を整理します。戸塚区の住宅の築年数や風致地区の確認は、戸塚区で外壁塗装の前に確かめたい外壁の素材と地域のルールにまとめています。

戸塚区の施工実績:サイディングとモルタルの外壁の塗装(W様邸)

サイディングとモルタルは、何が違う?

サイディングは工場で作った板を張る外壁、モルタルは現場で塗って仕上げる外壁です。継ぎ目の作りと、傷みの出方が違います。

窯業系サイディング モルタル
作り方 セメントと繊維などで作った板を張る 現場で左官が塗って仕上げる
継ぎ目 板と板の間をシーリングでふさぐ 継ぎ目のない一枚の壁(溝状の目地はひび割れを集めるためのもの)
よく出る傷み 色あせ、チョーキング、シーリングの割れ、板の反り ひび割れ、色あせ、チョーキング
塗り替えで大切なこと シーリングの打ち替え、今の塗膜に合う下塗り ひび割れの補修、ひびに追従しやすい下塗り

窯業系サイディングは日本産業規格(JIS A 5422)で決められた外壁材で、日本窯業外装材協会によると、新築戸建て住宅の外壁の約80%に使われています。素材ごとの特徴は、窯業系サイディングの正体と本音のメリット・デメリットとなぜモルタル壁はひび割れしやすい?で解説しています。

「1つの家として塗り分ける」とは、どういうこと?

見た目の色や艶はそろえながら、下地の処理と下塗り材は素材ごとに変えることです。上から見える層と、下で支える層を分けて考えます。

塗装は、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。下塗りは、外壁材と塗料を密着させる接着剤の役割をします(プロが「下塗り」にこだわる理由)。この下塗りを、素材に合わせて選び分けます。

  • サイディング:今の塗膜と新しい塗料には相性があるため、日本窯業外装材協会は、現状の塗装仕様を確かめてから塗り替えの仕様を決めるよう案内しています。
  • モルタル:細かいひび割れが出やすいため、伸びのある下塗り材(弾性のあるフィラーなど)で、ひびに追従しやすくする方法があります。

中塗りと上塗りを同じ塗料にすれば、素材が違っても、色と艶は1つの家としてそろえられます。

素材の境目は、どう処理する?

素材が変わる境目は、それぞれの動き方の違いで、すき間やひびが出やすい場所です。塗る前に、シーリングや部材で境目を整えます。

サイディングの継ぎ目のシーリングは、目地の両側の2面だけに接着させるのが基本です。日本窯業外装材協会も、打ち替えでは古いシーリングをできるだけ取り除き、3面接着(目地の底にまで付くこと)にならないよう注意するよう案内しています。底まで付くと、建物の動きに伸びが追いつかず切れやすくなるためです。

一方、モルタルの溝状の目地は、ひび割れをその溝に集めるための「ひび割れ誘発目地」で、サイディングのシーリング目地とは役割が違います。同じ「目地」でも、処理の仕方を分ける必要があります。シーリングの傷み方は外壁コーキングの寿命と劣化サインをご覧ください。

色と質感は、どうそろえる?

色の境目は、素材の境目や部材の線に合わせると自然に見えます。質感は、素材ごとの模様を活かして塗るのが基本です。

決めること 考え方
色の境目 素材が切り替わる線、階の境、窓や水切りなどの部材の線に合わせる
同じ色にするか 原状回復なら新築時の配色に合わせる。色を分けるときも、境目の線は素材の境目と一致させる
艶 素材が違っても同じ艶にすると、1つの家としてまとまる
質感 サイディングの柄の凹凸、モルタルの仕上げの模様は塗装で消さず、活かして塗る

塗り方の道具も、素材の模様に合わせて使い分けます。ハケ・ローラー・吹き付けの使い分けは、ハケ・ローラー・吹き付けの使い分け技法で解説しています。

戸塚区の実例から言えること

素材が混ざる家ほど、「どこに何の素材が使われているか」を最初に一緒に確かめることが、仕上がりの満足につながります。

W様邸では、新築当時の美しい外観をしっかり覚えていらっしゃったW様の思いを受け止め、施工前から施工中まで打ち合わせを重ねました。色を変える工事ではなかったからこそ、下地と下塗りを素材ごとに整え、耐久力を上げることに力を注いでいます。

素材が混ざる外壁は、見積もりの段階で「全面同じ仕様」になっていないかも確かめどころです。素材ごとの下塗りと目地の処理が書かれているかを見てみてください。

よくあるご質問

自分の家の外壁がサイディングかモルタルか、どう見分けますか?

板の継ぎ目に、ゴムのようなシーリングが一定の間隔で入っていればサイディングのことが多いです。継ぎ目がなく、壁全体が一枚でつながっていればモルタルの可能性があります。見分け方は自分の家の外壁材がどれかを見分ける方法で詳しく解説しています。最終的には、現地で確かめます。

サイディングとモルタルで、塗料を変える必要はありますか?

上から見える中塗り・上塗りは同じ塗料にして、色と艶をそろえることができます。変えるのは主に、下地の処理と下塗り材です。

境目に細いひびがあります。塗装でふさげますか?

細いひびは、補修してから塗装します。ただし、素材の境目のひびは建物の動きで繰り返し開くことがあるため、シーリングなどで動きを受け止める処理を先に検討します。

まとめ

  • サイディングとモルタルは、継ぎ目の作りと傷み方、合う下塗りが違います。
  • 色と艶はそろえ、下地の処理と下塗りは素材ごとに変えるのが「1つの家として塗り分ける」コツです。
  • サイディングのシーリングは3面接着を避け、モルタルの目地は役割の違いを踏まえて扱います。
  • 色の境目は、素材の境目や部材の線に合わせます。

素材が混ざる外壁の塗り替えで迷ったら、お気軽にご相談ください。

出典と確認日

以下は2026年10月3日に確認した内容です。

この記事は、一級塗装技能士の長谷川 学(株式会社G.B.S 代表)が執筆しました。

株式会社G.B.S/〒232-0066 神奈川県横浜市南区六ツ川2丁目47-1/職人直通 080-3444-1110(受付 8:00〜18:00・日祝休)

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