【横浜市の戸建て】築10・15・20・30・40年で外壁と屋根に何をする?外壁塗装の時期を年表で解説

この記事の結論

  • 外壁は築10年前後から点検を始めます。1回目の塗り替えの目安は、国土交通省の資料で築11〜18年、居住者調査の推計で9〜15年ほどです。
  • 屋根は材料で大きく違います。化粧スレートや金属屋根は築10年前後から塗装の検討、粘土瓦は塗装ではなく点検と部分補修が中心です。
  • 築20年を超えると屋根材の葺き替え・カバー工法の検討が始まります。2006年9月より前に着工した家は石綿(アスベスト)の可能性も確認します。
  • 年数はあくまで目安です。最後は今の家の状態で決めます。

「うちは築何年だから、何をすればいい?」

株式会社G.B.S の長谷川です。

「築15年ですが、まだ塗らなくて大丈夫ですか」。現地調査で、築年数を入り口にしたご質問をよくいただきます。

この記事では、住宅金融支援機構と国土交通省の資料から、築年数ごとの外壁塗装の時期と屋根の手入れの目安を年表にしました。資料で数字が違うところは、幅と出典をそのまま書いています。横浜市内で私たちが直した家の実例も紹介します。

築年数で外壁塗装の時期は決まる?

築年数は「点検を始める合図」です。塗り替えの時期そのものは、外壁と目地の状態で決まります。

国土技術政策総合研究所(国総研・国土交通省の研究機関)のガイドラインでは、外壁の塗膜が粉っぽくなる「チョーキング」はおおよそ10年前後で出るのが一般的で、広い範囲に出たら再塗装を考えるべき、とされています。目地のシーリングも新築後10年程度で痩せはじめ、その段階での打ち替えが望ましいとされています。

つまり築10年は、傷みのサインを確認し始める時期です。横浜で雨の多い季節に傷みがどの順で進むかは、気象庁のデータで見る9月・10月の外壁の傷み方で解説しています。

築10年〜40年で、外壁と屋根に何をする?

築10年で点検と塗装の検討、築15年前後で外壁の塗り替え、築20年を超えると屋根材そのものの寿命を考える、という流れです。

戸建て住宅の外壁と屋根で、築10年・15年・20年・30年・40年にやることを並べた年表。築10年前後でチョーキングとシーリングの点検、築11〜18年で外壁の塗り替え、築15年前後から屋根の板金や葺き替えの検討、2006年9月より前の着工なら石綿の可能性、という目安を示した図
築年数 外壁 屋根
築10年前後 チョーキング・シーリングの痩せ。点検と1回目の塗装の検討 スレートの色あせ、セメント瓦・金属屋根の塗膜の傷み。屋根塗装の検討
築15年前後 塗り替えの目安の範囲。塗装とシーリングの打ち替え 棟などの板金の錆(15年ぐらいから)。シングルは葺き替え・重ね葺きの検討
築20年前後 サイディングは15〜20年位で全面補修を検討(住宅金融支援機構) スレートの葺き替えの目安は15〜25年が多い
築30年前後 外壁材の反り・割れ、下地も確認 瓦屋根は防水紙の更新を約30年目に計画する例
築40年〜 塗装か張り替えかを比べる 塗装・カバー工法・葺き替えを比べる

図の「築11〜18年」は、国土交通省の賃貸住宅向けガイドブックの外壁塗装の目安です。

出典によって目安の年数が違うのはなぜ?

資料ごとに「何を数えたか」が違うためです。点検の周期・塗り替えの周期・全面交換の周期を、分けて読む必要があります。

部位 住宅金融支援機構(点検/取替え) 国総研ガイドライン 国土交通省(賃貸住宅向け)
窯業系サイディング 3〜4年ごと/15〜20年位で全面補修を検討 居住者調査で塗装の周期9〜13年 外壁塗装 11〜18年目
モルタル壁 2〜3年ごと/15〜20年位で全面補修を検討 居住者調査で塗装の周期10〜15年 同上
化粧スレート 4〜6年ごと/15〜30年位で全面葺替えを検討 約10年で色あせ→専用塗装。葺き替えは15〜25年が多い 屋根の塗装・補修 11〜15年目、葺替 21〜25年目
金属板屋根 2〜3年ごと/3〜5年ごとに塗替え、10〜15年位で全面葺替えを検討 10年以降に劣化。軽度なら錆止めと塗装 同上
瓦屋根 5〜6年ごと/20〜30年位で全面葺替えを検討 粘土瓦は60年以上の耐久が期待でき、約30年で防水紙を更新する例 同上

国総研の年数は、戸建ての居住者アンケート(回答1,553件)による推計で、塗り替え前の家が70%〜30%になる年数の幅です。「何年で必ず塗る」という決まりではありません。

瓦屋根は「20〜30年」と「60年以上」で大きく違います。前者は「瓦葺き」全体、後者は粘土瓦についての業界ヒアリングです。どの瓦かで寿命が変わります。

築20年を超えたら、何を確認する?

「屋根材が塗装に向くか」と「石綿(アスベスト)を含む建材の可能性」の2つです。工事の選び方と費用が変わります。

1つめは屋根材です。2000年前後に作られた一部の化粧スレートは層状に剥がれやすく、塗っても長持ちしません。カバー工法などで直すのが一般的です(ノンアスベスト屋根は塗装NG)。

2つめは石綿です。厚生労働省は、石綿は2006年(平成18年)9月から製造・使用などが禁止され、それ以前に着工した建築物は使われている可能性が高いと案内しています。2026年の今、築20年前後がちょうど境目です。屋根材をはがす葺き替えでは、事前の調査と飛散防止の対策が必要です。

2000年以前の家の外壁の内側の傷みは、外壁の裏で進む「見えない腐食」で書いています。

実際の家では、築年数ごとにどう判断した?

築12〜20年の家は外壁の塗り替えが中心、築17年の家では屋根だけ塗装を見送り、築40年超の屋根は葺き替えずに直しました。

築年数 実例(施工実績) 見つかった傷み 行った工事
築12年 鶴見区矢向 H様邸 外壁のチョーキング、目地のひび割れ・痩せ、屋根の色あせ、棟板金の錆 外壁・屋根の塗装とシーリングの補修(約133万円)
築15年 南区 O様邸 15年手を入れていないサイディングの目地(コーキング) 外壁の塗り替え
築17年 金沢区富岡西 Y様邸 外壁のチョーキングと目地のひび割れ。屋根は塗装に向かない時期のスレート 外壁は塗装と打ち替え(約129万円)。屋根は塗装を見送り
築20年 栄区庄戸 K様邸 モルタル外壁のひび割れ、コケ・水垢汚れ ひび割れを補修し、外壁とガルバリウム鋼板の屋根を塗装(約132万円)
築40年超 港南区 H様邸 苔だらけの屋根、棟板金の傷み 葺き替えではなく、棟板金の交換と塗装

金額は実績ページ記載の「今の相場での目安」です。

築17年の家は、太陽光パネルの載ったスレート屋根を塗らない判断をし、次にパネルを下ろすときにカバー工法を行う計画です。築40年超の家は、ご希望の「必要最低限」に合わせて工事を絞りました。

年数より先に見てほしい傷みのサインは?

手に付く白い粉、目地のひび割れ、屋根の色あせと苔、棟板金の浮きの4つです。築年数が浅くても、出ていれば点検の時期です。

目地の傷みは外壁コーキングの寿命と劣化サイン、傷みが出る前に手を入れる考え方は家の平均寿命を延ばす「予防メンテナンス」にまとめています。

正直にお伝えすると、塗装は一度塗れば終わりではありません。何十年かのあいだに何回か手を入れる前提で考えるほうが、総額を抑えやすくなります。早めの理由は「少し早め」の外壁塗装、遅れたときのことは塗装工事ができなくなる「タイムリミット」で書いています。

よくあるご質問

外壁塗装は何年ごとにすればいいですか?

公的な資料の目安では、1回目はおおよそ築9〜18年の範囲です(資料により幅があります)。2回目以降は塗料と傷み方で変わります。チョーキングと目地の状態で判断してください。

築15年で一度も塗装していません。もう手遅れですか?

手遅れとは限りません。外壁材に反りや割れが少なければ、塗装とシーリングの打ち替えで直せることが多いです。ただ目地の傷みは進んでいることが多いので、早めの点検をおすすめします。

外壁と屋根は同時に塗ったほうがいいですか?

足場が1回で済むので、時期が近いなら同時が一般的です。ただし屋根材が塗装に向かない場合は、築17年の実例のように外壁だけ塗り、屋根は別の工事を計画します。

まとめ

  • 築10年前後:チョーキングとシーリングの痩せが出はじめる。点検と1回目の塗装の検討を。
  • 築9〜18年:公的資料が示す外壁の塗り替えの目安の範囲。目地の打ち替えもあわせて。
  • 築20年〜:屋根材が塗装に向くか、石綿の可能性はあるかを確認し、葺き替え・カバー工法も比べる。
  • 年数は目安。最後は、今の外壁と屋根の状態で決めます。

築年数が気になったら、まずは今の状態を見るところから。お気軽にご相談ください。

出典と確認日

以下は2026年10月3日に確認した内容です。

年表への当てはめと実例の判断は、株式会社G.B.S の見立てです。

この記事は、一級塗装技能士の長谷川 学(株式会社G.B.S 代表)が執筆しました。

株式会社G.B.S/〒232-0066 神奈川県横浜市南区六ツ川2丁目47-1/職人直通 080-3444-1110(受付 8:00〜18:00・日祝休)

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