【横浜市】自分の家の外壁材はどれ?サイディング・モルタル・ジョリパットを見分けるチェック表

この記事の結論

  • 外壁材は、まず①板と板の継ぎ目があるか ②表面の模様 ③磁石が付くかの3つで、かなり絞り込めます。
  • 継ぎ目にシーリング(ゴムのような詰め物)が入った板なら、窯業系サイディングかALCの可能性が高く、磁石が付けば鋼板の金属サイディングの可能性が高くなります。
  • 継ぎ目がなく、表面がザラザラならモルタル(吹付け仕上げ)、コテで描いたような模様ならジョリパットなどの塗り壁の可能性があります。ただし、この2つは見た目だけでは区別しにくいことがあります。
  • 迷ったら、建てたときの図面(仕上表)を見るのが確実です。高い所を叩いたり削ったりして調べるのはやめましょう。

外壁材が分からないまま、塗り替えの話を聞いていませんか

株式会社G.B.S の長谷川です。

塗り替えのご相談で、「うちの外壁って何でできているんですか?」と聞かれることがよくあります。実は、外壁材が何かで、塗り替えのときに直すところ・使う塗料・工事の順番が変わります。

業界団体やメーカーの資料をもとに、外から見て分かる範囲の見分け方を整理しました。

外壁材の見分け方とは?まず見る3つのポイント

外壁材は「板と板の継ぎ目」「表面の模様」「磁石が付くか」の3つを順に見ると、6種類のどれに近いかを絞り込めます。

住宅の外壁は、工場で作った板を張る外壁(サイディング・ALC)、現場で塗って仕上げる外壁(モルタル・塗り壁)、焼き物を張る外壁(タイル)に分かれます。

見るところ 確かめ方 分かること
① 板と板の継ぎ目 外壁に、縦や横にまっすぐ続く線(継ぎ目)があるか 板を張る外壁か、塗る外壁か
② 表面の模様 石・木目・タイル調の柄か、ザラザラか、コテの模様か サイディングか、吹付けか、塗り壁か
③ 磁石が付くか 手の届く低い所で、冷蔵庫用の磁石を当てる 鋼板の金属サイディングかどうか

6種類の外壁材は、見た目でどう違う?

継ぎ目のある板の外壁が3種類(窯業系・ALC・金属)、継ぎ目のない塗る外壁が2種類(モルタル・塗り壁)、焼き物を並べたタイルが1種類です。

外壁材6種類の見た目の比較。窯業系サイディングは板の継ぎ目にシーリング、モルタルの吹付け仕上げは継ぎ目がなくザラザラ、ジョリパットなどの塗り壁は継ぎ目がなくコテの模様、ALCは厚みのある板と目地、金属サイディングは金属の板で磁石で確かめられ、タイルは焼き物の小片と目地が特徴。写真はAIで作成したイメージ

※図の写真は、見分けるポイントを伝えるために画像生成AIで作成したイメージです。ALCは素材の気泡が分かるように描いていますが、実際は塗装で仕上げられています。色・柄・傷み具合でも見え方が変わります。

外壁材 板の継ぎ目 表面の特徴 確かめ方のヒント
窯業系サイディング ある(シーリング) 石・木目・タイル調などの柄が多い 継ぎ目の間隔が一定
モルタル(吹付け) ない ザラザラ・細かい凹凸 細いひび割れが出やすい
塗り壁(ジョリパット等) ない 塗って付けた模様、マットな質感 図面の仕上表で確かめる
ALC ある(シーリング) 平らな板か、模様のある板。塗装で仕上げる サイディングより板が厚い
金属サイディング ある 塗装された金属の板 磁石(鋼板なら付く)
タイル ある(タイルの目地) 焼き物の小片がすき間を空けて並ぶ 1枚ずつ形がそろっている

木の板を張った木質系サイディングは、この記事では扱いません。特徴は木質系サイディングのデメリットと魅力をご覧ください。

窯業系サイディングは、どう見分ける?

一定の間隔で板の継ぎ目があり、継ぎ目にシーリングが入っていれば、窯業系サイディングの可能性が高くなります。石・木目・タイル調などの柄も特徴です。

日本窯業外装材協会によると、窯業系サイディングは、セメント質原料と繊維質原料などを板の形に成型して硬化させた外壁材で、JIS A 5422に規定されています。

同協会の資料では、板の大きさは次のものが主流とされています。

  • 長さ:3,030mm、1,820mm
  • 幅:450mm、910mm、1,000mm
  • 厚さ:14mmから26mmまで

板を横に張った家では、長さの間隔(約3mや約1.8m)ごとに、縦の継ぎ目が並ぶことになります。同協会は、板と板の接合部には防水用のシーリング材が施工されていると説明しています。継ぎ目のシーリングが、塗り替えのときに「打ち替え」が必要になる部分です。

タイル調の柄でも、1枚の板に模様が型押しされたものなら、本物のタイルではなく窯業系サイディングです。

モルタルとジョリパットは、どう見分ける?

どちらも板の継ぎ目がありません。細かいザラザラならモルタルの吹付け仕上げ、コテで描いたような模様ならジョリパットなどの塗り壁の可能性があります。

日本建築仕上材工業会によると、モルタルは現場でセメントと砂と水を混ぜて作るものです。外壁では、モルタルを塗った上に、吹付けなどで仕上げの塗材を重ねます。仕上げの塗材は、JIS A 6909(建築用仕上塗材)に定められています。

モルタルの外壁には、細いひび割れが出やすいという性質があります。また、まっすぐな溝が入っていることがありますが、これはひび割れを溝の中に集めるための目地(ひび割れ誘発目地)で、板の継ぎ目とは役割が違います。

ジョリパットは、アイカ工業の塗り壁材・外壁材の商品名です。塗って模様をつけて仕上げる外壁で、さまざまなパターン(模様)があり、マットな質感が特徴です。同じような砂壁調の塗り壁はほかにもあり、現場では「砂壁」と呼ぶこともあります。塗り替えの実例は南区の丘の上の洋風住宅でジョリパット外壁の質感を残して塗り替えた話で紹介しています。

正直にお伝えすると、モルタルの吹付け仕上げと塗り壁は、外から見ただけでは区別しにくいことがあります。モルタル壁の詳しい話はなぜモルタル壁はひび割れしやすいのかで書いています。

ALC・金属サイディング・タイルは、どう見分ける?

ALCは厚みのある板と目地、金属サイディングは磁石と手ざわり、タイルは焼き物の小片と目地で見分けます。

ALC:厚みのある板と、シーリングの目地

ALC協会によると、ALCは珪石・セメント・生石灰などを原料に、高温高圧の蒸気で養生して作る軽量気泡コンクリートで、無数の細かい気泡を含みます。

同協会の資料では、厚さ50mmのパネルは鉄骨造・木造に、35・37mmのパネルは主に木造に使われます。窯業系サイディング(14〜26mm)より厚い板です。継ぎ目には、シーリング材が使われます。

ALCは水を吸いやすい性質があり、外部には防水性の高い仕上げが必要とされています。そのため表面は塗装で仕上げられ、気泡は見えないのがふつうです。

金属サイディング:磁石が付けば鋼板の可能性

金属サイディングは、金属の板と断熱材を一体にした外壁材です。アイジー工業の資料では、表面のガルバリウム鋼板・断熱材・裏面材を一体に成型した構造で、表面の鋼板の厚さは0.27〜0.35mmとされています。

鋼板は鉄を含むので、磁石が付きます。手の届く低い所で、冷蔵庫用の磁石を当ててみてください。ただし、表面がアルミの製品なら磁石は付きません。付かないからといって、金属ではないとは言い切れません。特徴は金属サイディングの費用対効果で解説しています。

タイル:焼き物の小片がすき間を空けて並ぶ

全国タイル業協会によると、タイルは茶碗や食器と同じ高温で焼いた陶磁器質です。外壁によく使われる大きさとして、二丁掛(60mm×227mm)や小口平(60mm×108mm)が紹介されています。

本物のタイルは、1枚ずつの焼き物が、モルタルなどの目地を挟んで並んでいます。タイル調のサイディングとの違いは、ここで見分けます。タイル外壁の点検の考え方は強いタイル外壁でも補修が必要なワケをご覧ください。

判定チャートは、どう使う?

質問は最大4つです。「板の継ぎ目がある?」から始めて、はい・いいえでたどると、外壁材の候補にたどり着きます。

外壁材の判定チャート。板と板の継ぎ目がある場合は、小さな焼き物が並べばタイル、磁石が付けば金属サイディング、石や木目などの柄があれば窯業系サイディング、柄のない平らな板なら窯業系かALCで図面を確認。継ぎ目がない場合は、コテで描いたような模様があれば塗り壁、細かいザラザラならモルタルの吹付け仕上げの可能性、という流れを示した図

図の流れを言葉にすると、次のとおりです。

  1. 板と板の継ぎ目(まっすぐ続く線)がある? ないなら「塗る外壁」なので5へ。
  2. 小さな四角い焼き物が並んでいる? はいならタイル。
  3. 磁石が付く? はいなら金属サイディング(鋼板)の可能性。
  4. 石や木目などの柄がある? はいなら窯業系サイディングの可能性。柄のない平らな板なら、窯業系かALCなので図面で確かめる。
  5. コテで描いたような模様がある? はいなら塗り壁(ジョリパット等)、細かいザラザラならモルタルの吹付け仕上げの可能性。

見た目で分からないときは、どう確かめる?

建てたときの図面や仕様書の「仕上表」を見るのが、いちばん確実です。手元になければ、建てた住宅会社に問い合わせる方法もあります。

図面の「外部仕上表」には、外壁の材料や仕上げの名前が書かれていることが多くあります。

1つの家に、2種類以上の外壁材が使われていることもあります(例:1階はサイディング、2階はモルタル)。その場合は、それぞれに合った下地処理と塗料を選びます。実例は戸塚区でサイディングとモルタルが混ざる外壁を塗り分けたコツで紹介しています。

なお、高い所の外壁を叩いたり、削ったりして調べるのはやめましょう。日本窯業外装材協会も、高所作業を伴う点検や補修を、お施主様ご自身では行わないよう呼びかけています。

外壁材が分かると、塗り替えで何が変わる?

外壁材によって、塗り替えで「先に直すところ」が変わります。見積もりの中身を読み解く手がかりにもなります。屋根も同じで、屋根材の種類によって塗装できるかどうかが変わります(屋根材の種類で塗装できるかが決まる理由(スレート・セメント瓦など))。

外壁材 塗り替えで特に確かめたいこと
窯業系サイディング 継ぎ目のシーリングの傷み、板の反り・割れ
モルタル(吹付け) ひび割れの幅と数、補修の方法
塗り壁(ジョリパット等) 質感を残す塗料を選ぶか、汚れの備え
ALC 継ぎ目のシーリング、水を吸わせない仕上げ
金属サイディング 錆、傷、継ぎ目まわり
タイル タイルの浮き・割れ、目地の傷み

よくあるご質問

叩いた音で、外壁材は分かりますか?

音だけで外壁材を見分ける方法は、確かめられる資料が見つからなかったため、この記事ではおすすめしていません。叩いて調べる「打音」は、タイルの浮きを調べる方法として、全国タイル業協会などで使われています。外壁を叩くのは、専門の業者に任せてください。

磁石が付きませんでした。金属サイディングではないのですか?

鋼板の金属サイディングなら磁石は付きますが、表面がアルミの製品は付きません。手ざわりが金属で、継ぎ目のある板なら、金属サイディングの可能性は残ります。図面で確かめるのが確実です。

タイルに見えるけれど、サイディングかもしれません。違いは?

本物のタイルは、1枚ずつの焼き物が目地を挟んで並んでいます。窯業系サイディングのタイル調の柄は、1枚の大きな板に模様が型押しされていて、一定の間隔でシーリングの継ぎ目があります。

ジョリパットとモルタルは、塗り替えで扱いが違いますか?

どちらも塗る外壁なので、ひび割れの補修と、質感を残す塗料選びが大切です。合う塗料は仕上げで変わるため、現地で確かめてから選びます。

まとめ

  • 外壁材は、板の継ぎ目・表面の模様・磁石の3つで絞り込めます。
  • 継ぎ目にシーリングのある板なら窯業系サイディングかALC、磁石が付けば鋼板の金属サイディングの可能性があります。
  • 継ぎ目のない外壁はモルタルか塗り壁。見た目だけで区別しにくいときは、図面の仕上表で確かめます。
  • 高い所を叩いたり削ったりせず、迷ったら専門家に見てもらいましょう。

ご自宅の外壁材が分からないままでも、ご相談いただいて大丈夫です。現地で一緒に確かめましょう。

出典と確認日

以下は2026年10月3日に確認した内容です。

この記事は、一級塗装技能士の長谷川 学(株式会社G.B.S 代表)が執筆しました。

株式会社G.B.S/〒232-0066 神奈川県横浜市南区六ツ川2丁目47-1/職人直通 080-3444-1110(受付 8:00〜18:00・日祝休)

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